トランポ必須!RPステップワゴンにミラー型ドライブレコーダー装着でバイク積載時の後方視界を確保

トランポにバイクを積むと、バックミラーでの後方視界が遮られてほとんど見えなくなってしまいます。そこでスマートミラー等の対策が必要となるのですが、後方カメラの映像がミラーに映るタイプのドライブレコーダーを装着すれば、スマートミラーと映像記録の一石二鳥が可能です。
そこでステップワゴンに、ミラー型のドライブレコーダーを装着することにしました。

設置機種について(Changer T826)

今回ステップワゴンに装着したのは、前後カメラ分離式のミラー型ドライブレコーダー「Changer T826」です。
この機種を選択した理由は、

  1. 前後カメラが分離式
  2. ミラーの大きさが11インチ(バイザーに干渉しない大きさ)
  3. GPS機能付き
  4. 夜間の視認性が良い

の条件をクリアしていて、なおかつライバル製品よりも価格が安いことです。

特に重視したのは、フロントカメラが分離式である点。
ステップワゴンはACCが搭載されているため、ルームミラーの付け根付近に大きなカメラユニットが存在します。そのため、フロントカメラ一体型のミラードラレコの場合、このユニットが写り込んでしまい、完全な視界が確保できません。
また、カメラ一体型のミラードラレコだと横幅が大きくなるため(12インチ以上)、バイザーにも干渉してしまいます。
その点、分離式のこの製品はミラーサイズが11インチで、純正ミラーのサイズとほぼ同じためバイザーとの干渉もありません。
GPS機能が付いている点や暗視性能が優れている点も、ドラレコとしての要件を十分満たしていると思います。
他社製品に見られる「ボイスコントロール」は付いていませんが、ドラレコとスマートミラーに求められる機能は十分満たしているので、ミラー型を最初に購入される方の選択肢としてもお勧めできる製品です。

 

設置時に用意したもの

ドラレコを設置するために必要なもの(あったほうが便利なもの)は、下記の4点です。
参考にamazonのリンクも貼っておきます。

内張はがし

内装の内張を、傷をつけずに剥がせます。ドライバー等でも代用できますが、傷に注意が必要です。

配線ガイド

配線ケーブルをリヤゲートに通す時に使います。ハンガーなどの針金でも代用は可能です。

電源ソケット

シガーライターを使うことなくシガープラグを電源につなぐことができます。下記の「電源取り出しカプラー」につなぐことで、配線を隠してスッキリ設置することができます。

電源取り出しカプラー

電源ソケットと車体のアクセサリー電源を簡単につなぐためのカプラーです。
ステップワゴンへの設置方法に関しては、ネット上でもたくさん事例が紹介されていますのでそちらを参照してください。

 

配線方法

ドラレコの設置方法をネットでいろいろリサーチしてみましたが、その中でも短時間で簡単にできる設置方法を工夫してみたので紹介します。
配線を行うのは、
◆フロントカメラケーブル配線
◆電源・GPSケーブル配線(途中分岐しています)
◆リヤカメラケーブル配線
◆バックモニター用配線
です。

フロントカメラのケーブル配線

フロントカメラは分離式ですので、設置場所の自由度が高いです。フロントガラスの好きなところに貼ることができますが、私は写真の場所に設置しました。
ここなら運転席側から死角になって気にならないのと、カメラのケーブル取り付け位置が右側のため配線も最短距離で設置できるからです。
この位置に貼る場合の注意点は、ワイパー動作の範囲内にカメラを設置することです。そうすれ雨天時でもワイパーのおかげでクリアな視界が確保できます。

ワイパーが届かない場所では、汚れもカメラに映り込むことがあります。
ケーブル長は結構長いので、余ったケーブルは天井の内張に押し込んでおきます。

 

電源・GPSケーブル配線

この機種はGPS機能付きなので、GPSの設置場所と配線の場所も必要です。
GPSケーブルは、電源ケーブルから二股になっていますので、まずは電源ケーブルから設置します。

電源ケーブルを本体に差し込み、ケーブルを天井内張の裏に隠して行きます。

内装は剥がす必要はなく、ケーブルは隙間に隠せます。
電源のある場所までAピラーを這わせて行きます(ドアモールを剥がすと隙間がありますので、そこに伝わせます)。

今回電源は、ハンドル右下の運転席のヒューズBOXから取り出します。
そのために必要なのが「電源取り出しカプラー」。写真のドリンクホルダーを内張はがしで起こして上に引き上げます。


写真:Amazonより

取り外すとヒューズBOXが奥に見えますので、赤丸のネジ2つを外してカプラを取り付けます。
(取り付け方法はネットでも見つけることができますので探してみてください。)
あとはカプラと「電源ソケット」をつなぎ、上から這わしてきた配線と繋ぎます。余った配線はまとめて奥に隠しておきます。

GPS配線も結構長いので、天井裏に隠しながら這わして行き、途中で先ほどの電源ケーブルとつないでおきます。

電源ケーブルを裏からのぞいた写真。ケーブルはここに隠して引き込みます。

 

リヤカメラケーブル配線

リヤカメラのケーブルも独立しているので、同じように天井裏に隠しながら後ろに持って行きます。

床ではなく、ドア上部の内張内を通して行きます。

ゲートまできたら、内張の中を経由して蛇腹のケーブルカバー〜ゲートの中まで配線ガイドを使って通していきます。

配線ルートですが、赤いルートが配線ガイドで一番通しやすかったので、この方法をお勧めします。

リヤゲートの内張は、あらかじめ外しておきますが、内張はがしで隙間を作り、手前に引っ張るだけで簡単に外せます。
あまり破損する箇所もないので、思い切って引っ張っていいと思います。

このドラレコは、リバースギアと連動して、バックの補助線が表示されます。そのための配線を、バック信号のケーブルと接続する必要がありますので、バックランプの配線と上写真の赤い配線を結びます。

バック信号の配線はこれ。この緑の線を二股にして新たにケーブルを引き出します。

写真モールの内側、内張の中を通して隠します。
出てきたケーブルは、先ほどの赤い配線と接続します。

リヤゲートまで、リヤカメラの配線ケーブルを持ってきました。
余ったケーブルはまとめて固定しておきます。
あとはカメラと接続して、内張を戻せば作業は完了です。

リヤカメラの位置。ワクワクゲート側ではなく、運転席側に設置しました。リヤカメラの配線にあまり余裕がなかったのもありますが、ワクワクゲートへはさらに複雑な引き込み作業が必要なのでやめました。
ここでも映る映像はあまり変わらないと思います。

仮設置して画像をチェックしたところ、レンズに光が直接当たると映像が見にくかったため、樹脂板で写真のようなレンズフードをつけてみました。

これだけでも日中の映像がかなり見やすくなりました。

 

設置の注意点

リヤカメラ配線ケーブルは6M

リヤカメラ配線ケーブルは6Mありますので、上記の配線ルートでは50cmほどの余裕がありました。
ただしフロアを経由してワクワクゲートまで通すルートの場合は、長さが足りない場合があります。配線ルートを決めたら、設置前にあらかじめ長さを測っておくといいと思います。

フロントカメラの設置位置

道路運送車両法では、ドラレコの取付位置は、
・フロントガラスの上部20%以内
・ルームミラーに隠れる前面ガラスの範囲内
に取り付けるよう定められています。
従って、上記以外の目立ちすぎる箇所に設置した場合は、車検に影響する場合があります。
なるべくワイパーの払拭範囲内で、ミラーに隠れる場所を探して見てください。

 

リヤカメラの位置

リヤカメラもワイパーの払拭範囲が望ましいですが、この機種はステーなしで直接ガラスに貼り付けることができなかったので、上記位置にしています。
リヤガラスには熱線プリントのものが多いので、それを避けて設置するとクリアな映像が得られます。
カメラを室外に設置する場合は、なるべく庇の下に設置すると、直射日光による映像の白飛びを避けることができると思います。

 

ミラー型ドラレコのメリットとデメリット〜使用インプレから

映像の画質に関しては、かなり高画質で満足度は高いです。
特に夜間の視認性は、バックミラーでは判別できないような後方車両のドライバーの表情まで映し出します。
夜間、後方を2輪車が走っている場合、従来ならヘッドライトの光のみが確認できましたが、ドラレコ映像なら、どんな車両か、どんなライダーかもはっきり認識できました。
デジタル画像の強みは夜間の映像で発揮されます。

ただし昼間となると、映像とミラーへの写り込みが重なって、映像の認識がしにくい場面も多々あります。
その場合は反射防止のフィルムを貼れば解決するのですが、常時モニターを使用するとかなり熱を持つことも確認しました。
そのため現在は、昼間はモニターオフで使用し、夜間はモニターオンで使用しています。
夏場の直射日光下、モニターオンの長時間使用でどのような影響があるかも今後調べて行きたいと思います。

 

あとモニター映像で少し気になったのは、後方車両のウィンカーが認識しにくいことでした。
通常のミラーなら、ウィンカーのオレンジ色がはっきり認識できるのですが、モニター映像ではウィンカーの色が白っぽく映るため、点滅に気づかないことがあります。
またモニター映像の場合、後方視界を広角レンズで表示するため、今までのルームミラーとは距離感がかなり違ってきます。
広角レンズの映像では、後方車両までの距離が今までよりも遠く感じられるので、最初は慣れと注意が必要だと思います。

気になる個所もいくつかありますが、ドラレコの最大のメリットは、バイク積載時に後方視界を確保できることです。
今までよりも安心して運転できる恩恵は大きく、それだけでも導入する価値はあると思います。

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追記〜リヤカメラの位置を変更

上記の設置位置で数日間使用して、不具合が生じて来たので、リヤカメラの設置位置を変更することにしました。
変更の理由ですが、雨天時に次のような問題が発生しました。

  • カメラ前のウィンドウに雨粒がついて後方が見えにくくなる
  • 夜間、雨粒に後方車のライトが当たって乱反射し、全く見えなくなる

こちらがその映像です。

そこで、ワイバーの払拭範囲で、後方車のヘッドライト光が直接当たりにくい高い位置に、リヤカメラを移動することにしました。

配置した場所はこちらです。
配線は、余った長さで上方に移動することができましたので、特に延長ケーブルは必要はありませんでした。
ただしガラスにカメラを設置するためのステーは別途必要になります。

このようなL字のステーにカメラを接着します。接着面はガラスとフレームの間にうまく隠すことができます。

車外から見ると、カメラ位置がワイパーの払拭面に収まっていることがはっきり確認できます。


移設後の夜間映像。今度はワイパーのおかげもあって雨粒を払拭でき、乱反射のないクリアな後方視界を確保することができました。
高いカメラ位置なのでヘッドライト光の干渉も少なく、ナンバーもはっきり確認できます。

 

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