【セロー250】足付き性を犠牲にしてでもハイシートに換える理由

もはやセローはツーリングバイク

セローがマウンテンバイクと言われていたのは、前モデルのセロー225の頃。250セローは、2代目とはいえ、もはや225とは違ったコンセプトで作られています。行動範囲を広げることを主眼に排気量アップしたことから、225よりも重量は10kg以上もアップ。2輪+2足歩行で山道を走り回る使い方には向かなくなりました。それでもセロー250が売れている理由は、長距離ツーリングがしやすくなったことが最大の理由ではないかと思います。

 

足付き性を犠牲にしてでもハイシートに換える理由

一説には身長170cmの人の体型を基準に作られたとも言われるセロー250。低いシート高による足付き性の良さは、225時代のメリットを受け継いではいますが、ツーリングユースで考えると、それもメリットとデメリットがあります。
メリットは、低身長の人でも足が届く安心感があります。特に街中のストップ&ゴーでは大きなメリットですね。でも170cm以上の人の場合、足付き性のメリット以上に、デメリットの部分が気になってきます。
まず、シートが低いと膝が窮屈になるので、長時間の走行がきつくなります。170cmの私でも、3時間連続走行すると結構つらくなってきますので、背が高い人はもっときついと思います。

さらにノーマルのシートはクッションが薄いので、長時間走行すると尻が痛くなってきます。この痛さは、DR-Zの痛さとはちょっと別物ですね。DR-Zは足付きが悪いので、セローとは逆に“股裂きの刑”の連続攻撃による痛さですが、セローの場合、全体重がすべて尻に集中するポジションのため、鈍い痛みがじわじわ積み重なって尻を攻撃してくる種類の痛さです。
セローでは膝と尻のダブルで下半身に攻撃を受けるので、長距離ツーリングだと、夕方にはスタンディングしないと走れないこともありました。これでは長距離のツーリングには行きたくなくなってきます。
そんな理由から、足付きは多少犠牲になってもハイシートに換えることにしました。

 

Y'S GEARのツーリングシートで30mmアップ

当初、シートメーカーへのオーダーメイドも考えましたが、Y'S GEARオプションの「ツーリングシート」の評判が良かったので、こちらを選択。メーカーの説明では、

  • シートウレタンの幅と高さをアップし、ツーリング時の疲れを軽減。
  • 幅:スタンダードと同じ
  • 高さ:30mmアップ

となっています。シート高が30mmアップするのと引き換えに、膝と尻の快適性を手に入れることができます。
ちなみに金額は、メーカーサイトでは36,300円とかなり高価ですが、Amazonだと26,000円ですね。

 

で、快適になった?

スタンディングやポジション移動がラク

効果は思った以上に快適です。まず、膝の曲がりもかなり緩和されますので、丸1日走っていても膝の鬱血を感じることはなくなりました。ニーグリップも自然にできますし、座面が水平に近くなるので、ポジションの移動も楽になります。走行中の大きなメリットは、スタンディングの姿勢が楽にできるようになることです。今までは座面が低かったので、スタンディング姿勢に移るたびにスクワットをやっているようなものでしたが、座面が高いと、素早く楽に立てます。これは林道やオフ走行でわだちやギャップを通過する際、すぐに姿勢変化できるので、安全にもつながります。
シート高が上がったことで、視界も広く感じるようになります。

長距離でも痛くない

私の場合、今までは走行距離で100kmを過ぎると尻の痛みが大きくなってきて、ひんぱんに休憩がちだったのですが、ツーリングシートに換えてからは、200kmでも全く痛みを感じることはなくなりました。高速道路を使って1日300kmを走ることもありますが、帰るまで痛みを気にすることがなくなったので、これには驚きました。たった30mm分の厚さですが、ノーマルとはウレタンの質が違うのかもしれません。

足付きは悪くなるが…

シートを換えることで、当然足付き性は前よりも悪くはなりましたが、それは大きなデメリットに感じる程ではないと思います。むしろツーリングシートの状態が標準で、どうしてももっとシート高を低くしたい場合にノーマルシートのポジションを選ぶようにした方が、多くの人にとっては自然な気がします。ノーマルのシート高:830mmは、アタック林道ツーリングのような使い方にはメリットがありますが、通常の街乗りやツーリングにおいてはあまりメリットは感じないと思います。むしろ上で書いたように、デメリットの方が多いのではないでしょうか。

 

シート交換後のハンドルアップは必須

シート高が30mmアップすると、当然ハンドルが30mm低く感じるようになります。攻撃的なポジションが好きな人は、そのままでもいいですが、やはりシートに合わせてハンドルもアップする方が自然です。そこで、ZETAのバーライズキットを付けて高さを調整します。

ZETAバーライズキット

バーライズキットは2種類の高さ、19mmと30mmがあります。シート高は30mmアップですが、実際には少し沈み込みがありますので、キットは19mmの高さでいいと思います。この高さだと、スロットルやブレーキのケーブル類を調整をすることなく、そのままポン付けできます。30mmを入れる場合だと、配線に工夫が必要になってくるかもしれません。

 

まとめ

ツーリングシートにすると…

  • 膝の曲がりが緩くなって、長距離走行での痛みが緩和する
  • シートのクッションが厚くなって、長距離走行の尻の痛みが緩和する
  • 座面がフラットになって前後のポジション移動が楽になる
  • シート高が高くなって、楽にスタンディングができる
  • 目線が高くなって、視界も広くなる
  • 長距離ツーリングの疲労度が大きく低減する
  • 変更後はバーライズキットでポジション調整

 

セロー・カスタム情報

 

-カスタム, セロー250
-, , ,